素材・配合のシンプルで深いこだわり

まずは、主な材料である小麦粉・塩・油脂の最適な組み合わせを何度も試作・試食を繰り返し、科学的なデータにも照らし合わせながら配合を決めていきました。
シンプルな基本配合に決めていく中で、最後まで検討がくり返されたのは「乳酸菌」。
乳酸菌は、お酒やお味噌の発酵食品として古くから日本人にもなじみのあるもの。

食パンの配合を検討する前に、基本となる材料を同じ配合でいろいろな種類、段階的に比較しました。
科学データも参考にしましたが、やはり食べてみてどうなのか、が決め手でした。


商品開発部の有馬さん(当時)
商品開発部の有馬さん(当時)
有馬さんは商品が決定するまですべて関わられており、今も朝の食パンを食べて、その商品の安定をチェックされています。

材料を決める際、いろいろな種類の試作に携わった商品開発部の有馬さん(当時)にお伺いしました。

材料は何をポイントになると考えて種類をそろえましたか
最初に考えたことは、おいしい食パンというのはシンプルなものだ、ということ。
ポイントになるのは、小麦粉、砂糖、塩、油脂だと思いました。砂糖は食パンの範疇にはいる中での甘さと口にいれたときの食感を塩は精製塩ようなシャープな辛さではなく、もっとマイルドな塩を選びたいと考えて試作の種類をつくりました。
また、油脂は食感と風味をつくるものなので、無味無臭で他の材料を殺さないもの、ほどよくさっくりとした食感をもたらし、それでいてナチュラルなものを選びました。
材料の決め手になったものは
一緒に検討した他のメンバーの方もそうだと思いますが、頭の中にいつも当社のイギリスパンがありました。
材料を決めてみると、塩の種類やその他にもイギリスパンと同じものがあり、無意識に当社の原点であるイギリスパンに自然に戻ったような気がします。
決め手というよりも、味をよく知っているイギリスパンに導かれたという感じでしょうか。
今回の試作で感じたことは
材料を決めることよりも、パンのつくる上での全体的なバランスをどうするか、を決めることの方が難しかったと思っています。
完成した朝の食パンは、他の工場工場では絶対にできない、岡山工場のみの設備を最大限に活かせたことが商品の完成につながったのだと感じています。

みんなの思いがいっぱいつまった「朝の食パン」。